授業紹介(第1期~第5期)
教諭陣の熱い授業の一部をご紹介します。
※事務局で簡単に要約しています
第1期授業(生徒84名)
2015.12.12 理科:大久保昇
株式会社内田洋行代表取締役社長
あれ、爆発しない。でもこれ失敗じゃないんです。水素だけだと爆発しないんですよ。爆発っていうのは一気に燃えることなんですが、水素と酸素が両方ないとダメなんですね。では両方入れてもう一度やってみましょう。会場内(ボンッ!)(ワーッ!!) とまあ昔こんな実験しましたよね。笑
せっかくなのでもうひとつ。皆さん「水が氷に変わる瞬間って見たことあります?」意外に見られないんです。貴重な瞬間をご覧いただきましょう。…水が氷になる瞬間はいきなり訪れるわけではありません。刺激を与えることによって急激に凍らせたりできるわけですね。
近年理科離れなんてお話も出てきておりますが、教育の方針が変わりつつあります。子どもたち一人ひとりが「主体性を持って答えのない問題に答えを見出していく力」を身に着けていけるように、大人が子どもたちを応援していきましょう。
この日の授業では社長の大久保先生をはじめ、多くの内田洋行の社員の方がお越しになり、機材を使った小学生らしい理科の実験が実施されました。もういちど7歳の目で世界を…というテーマらしい内容の1時間となりました。(2015.12.12 2時間目:理科)
第2期授業(生徒97名)
国際ビジネス:傳田信行
インテルジャパン株式会社一号社員ならびに元インテル(株)代表取締役社長
英語は話せない。半導体の知識すらない。そんな私が25歳でアメリカに渡り、以降インテルの日本法人で30年間やってきました。私の特技は度胸と愛嬌でしたから、まあ死ぬわけがないというスタンスで、英語が話せない程度の恥はなんとでもなりました。
20代の皆さんにお伝えしたいのが『仕事の中でトラブルがおこってもぜっったいに逃げてはダメ』だということ。問題対処の能力はとても重要です。トラブルに真摯に向き合い、対処する方法を蓄積すればいつか必ず「お前は外せないよ...」と言ってもらえる日が必ず来ます。企業の中で「お前はなくてはならない存在なんだ」と言ってもらえる能力をたった1つ、努力して身に着けて欲しいんです。
話は変わりますが、外資で働くのに重要なのは「人との間合い」をいかにコントロールするかということ。文化の違う日本の取引先企業と、アメリカのインテル本社との間で折り合いをつけることは簡単ではありませんでした。それでも私たちインテルの日本法人が、アメリカ本社に対して発し続けた「インテルが日本で通用しなければ世界で通用しない」という言葉のもと行ってきた仕事は確実にインテルを変えたのです。
多くの方に賞賛いただきましたが、『インテル以上に外資の本社とローカル支社が対等に渡り合った例は他に見ない』という言葉は最高のほめ言葉です。これからの日本も知恵と勇気と我慢強さで、更なる未来が開かれることを期待します。(2016.5.14 1時間目:国際ビジネス)
《課外授業・イベント》
4/23:ぶどう畑再生プロジェクトをスタート
9/18:熱中運動会の開催
第3期授業(生徒114名)
社会:覺正寛治
元厚生労働省鹿児島労働局長
ぼくの授業はめっちゃアナログ。小学校らしく、マイクもスライドも使わない対話とクイズを交えた授業をしていくよ。 世の中には多くの事件がある。そして多くのミスがある。誤発注や手順間違い、ちょっとした作業工程の抜けが事故や事件の原因を作り出してきた。人間はミスをする生き物なのだから。「チェック」することを人生の中でもっと重視すれば、楽しい人生が送れるはずだ。
職場や家庭であいさつをする時、顔色・声色が毎日同じ人はいない。奥さんの不満、部下の疲労、すべては目から来る情報で発見できる。しっかり観ることを忘れないでほしい。もうひとつチェックすべきなのは、「あなたは作業をしているのか?仕事をしているのか?」ということだ。今はマニュアルが重要視される時代。今あなたがしている仕事に心は乗っているだろうか? マニュアルとは最低限だ。マニュアルにのっとった行動は作業であり、仕事ではない。仕事やサービスとは顧客満足のために心を乗せた作業をすることだ。仕事人であるために自分の心を乗せられているかを自問しよう。
関西弁とおおらかなキャラクターで、生徒の皆さんをひきつける授業でした。
(2016.11.12 1時間目:社会)
≪課外活動・イベント≫
10/15,16:修学旅行(会津熱中塾)
11/12:体験イベント(二井宿地区にてたんぽ餅作り)
第4期授業(生徒147名)
理科:城戸淳二
山形大学大学院有機材料システム研究科卓越研究教授
わたしの授業は皆さんに「発明の仕方」を教えます。
発明なんて聞くと、自分には関係ないと思われるかもしれませんが、実は関係大アリなんです。モノや方法、ビジネスモデルなんかも新しい発明に入るんです。
私が発明したのは白い有機ELライトなんですが、これってスゴイんですよ。なにがすごいって、美しい女性はより美しく見えるし、そうでもない女性もそれなりに見えるんです...って言ったら嫁さんにえらく怒られましたけど(笑)
要は太陽光に最も近くて、自然に見える光ということです。
発明に大事なのは好奇心・視点を変える・連続的な思考です。
学歴も知能指数も関係ない。好奇心を常に持ち、立ち止まらない連続した考えをもって、視点を変えながら発明していってください。物事の発信は東京だけでなく、山形でもできるんです。世界の最先端を山形が走っています。
今日は帰ったら周りに有機ELって知ってる?って聞いてみてくださいね。
(2017.7.22 1時間目:理科)
第5期授業(生徒132名)
生活:山井太
株式会社スノーピーク代表取締役社長
「人生に野遊びを」これはスノーピークのコーポレートメッセージであり、ひそかな野望として未来550年後のアメリカで、野遊びという言葉が普通に使われることを目指しています。
ぼくは10歳の時に登山を禁止されちゃって、そこからキャンプが好きになりました。だいたい今までで1,500泊くらいかなぁ。そんな自分が、好きなことだけを仕事にする経営ということで、皆さんにお伝えしたいことは4つです。
・理念の重要性、真北(ものごとの方向性)の方角を明確化すること
・パッション(熱量)の重要性
・今までの人類がやってきたことはAIにとって代わられる
・プラットホームの重要性
今までやってきたことはAIに取って代わられる時代がきます。これからは新しいことを創造するのが人間の役割です。やっぱり人間は好きなことをやりましょう!
スノーピークはグランピングを地域創生のプラットフォームとしておりますが、先述の4点を持った皆さんがその地域にいることで、地域がよくなることを願っています。
(2018.1.13 1時間目:生活)